ふとバイクが走れる「最低気温」や「最高気温」とはどのくらいなのだろう・・と疑問に思い、ちょっと調べてみました。

バイクに乗れる?走れる?暑さ寒さの限界値を色々と検証して考えてみましたので、是非ご参考にしてください!

また他にもバイクに乗る際のシーズン毎の装備についてのお話と、実際に過酷な状況下で行うバイクレースなどのお話も今回は記事にしていますのでお楽しみに!

記事の更新情報

※2023年8月4日に最新情報を更新しました。

バイクの気温の限界

画像引用:PCXでGO!

バイクの気温の限界について考えてみました。

一般的なオイルの粘土の限界値0Wを基準に考えると、マイナス35℃くらいまでの始動はできる前提になります。

ガソリンもマイナス40℃でも燃焼することを考えると、機械的にはこのくらいの気温までは「動く可能性」は十分にあると言えます。

しかしタイヤやチェーンなどの駆動系の部品はどうか、そして路面状況なども加味すると、結局「乗り手の限界」というものが1番早い壁になると思われます。

そこでまず第一の難関である「乗り手の限界」を、バイクで感じる体感温度を元に考えてみましょう。

体感温度は「気温」「湿度」「風速」の要素で変わるので、風速をまずは算出します。

風速は基本秒速で表されるものですので、時速スピードから公式の3.6を宛て割りだし、出た数値を今回は「風速」として単純に用います。

一般的な湿度が冬場で40%+20%前後という前提で、中間の50%を元に試算。

また「風速1m毎に体感温度は1℃温度が下がる」というお話もあるので、そちらも加味し一覧表にしてみました。

外気温速度20km時体感温度(5.5m)時速40km時体感温度(11.11m)
5℃マイナス0℃〜6℃マイナス6℃〜9℃
2℃マイナス5℃〜9.6℃マイナス9℃〜12.8℃
0℃マイナス5℃〜11.9℃マイナス11℃〜15.3℃

※リンク:カシオ公式計算サイト(keisan.casio.jp)
これが適切かどうかは正確にはわかりませんが、なかなか遠くない数値ではないかと思います。

最低気温

バイクに乗れる最低気温と言うと、先の計算でいえば外気温マイナス5℃〜7℃では、時速20kmでも体感はマイナス10℃〜になるので、凍結する路面状況も併せて充分に厳しくなっていくのではないかと思います。

最高気温

バイクに乗れる最高気温といえばアスファルトの温度が最も作用してくると思います。

真夏のアスファルトの表面温度は、真夏は60℃を越えると言います。

これによる体感温度の上昇やバイクへの負担を考えると、やはり気温30℃を越えてくると車両も熱ダレなども起こしやすくなり、一般的には厳しい状況になると思われます。

また1番バイクに適した気候は15℃〜20℃と言われています。

人にもバイクにも優しい気温ですね。

雪国でのバイクの活用例

雪国ではバイクを以下のようにして活用しています。

郵便屋さんや新聞配達のバイクはスタッドレスタイヤにチェーンを付けて走行しています。

またSTOP &GOが多く速度を出す場面は少ないので、足を広げバランスをとりながら乗っています。

しかし、毎日これをしているとなるとそのバランス感覚は相当なものでしょう。

多分少しラフなオフロードコースを、初めてでも上手に走れそうな気はします。

そのライテクと安全意識からか、実際に北海道などの豪雪地でも、こういった業務用バイクの事故は少ないとのこと。

砂漠でも走れるバイクがある?

砂漠で走れるバイクとしては以下のものが有名ではないでしょうか?

オフロード車のホンダの「CRF」やビッグオフの「アフリカツイン」 、BMWの「Rアドベンチャー」、KTMの「アドベンチャー」・・・面白いもので言えばスペインのカスタムビルダーが作ったハーレーのスポーツスターベースの「デザートウルフ」など。

現在のジャンルでいう「アドベンチャー」に分類されるマシンが主になっています。

「ダカール・ラリー」で培ったノウハウを各社フィードバックさせて、市販車にその性能を与えています。

過酷な環境下で快適にツーリングを楽しむための服装

過酷な環境下で可能な限り快適にツーリングを楽しむための服装としては、市販のものであればやはりバイクブランドのウェアを活用するということです。

真夏でもサマージャケットは走行中の風を取り入れ見た目以上に快適ですし、インナーにも長袖のドライシャツ(速乾シャツなど)を着用していれば脱いだ時の日焼け防止にもなります。

また、シールドに加工がなければライディングサングラスなどの日光や反射に対して目を守る装備も欠かせません。

真夏は軽装になりがちですが、万一の時に大怪我に繋がったり、思わぬ所が部分日焼けになったりしますのでご注意を。

真冬はウインタージャケットは防風効果にも優れ、保温のみでなく体温が下がるのを防いでくれます。

それ以外にもバイクウェアに関してはプロテクターなどの安全装備も含まれているので、さすがはバイク乗りの為に開発されたものとして間違いがないものばかりです。

更に作業用品店で売られている商品も、元々が過酷な現場(屋外作業)を想定しているので快適なものが多いです。

最近はバイクウェアも作業用ウェアもファッション性も高くなり、女性でも気軽に選べるものが増えました。

徒歩での外出とは全く想定が違う機能を備えた装備を揃えておくのは、バイク乗りとしては必須になります。

灼熱の砂漠で行わているレースがある?(ダカール・ラリーを紹介)

灼熱のレースといえば気温50℃を越えると言われるアフリカのサハラ砂漠やゴビ砂漠をコースにする通称「パリ・ダカ」が有名でしょう。

現在もアンデス山脈などの標高の3,000m〜4,000mという高地も競技区間に入っていたり、開催当初から「世界一過酷なモータースポーツ」としてラリーレイド競技としての最高峰レースになっています。

(※ラリーレイドとは砂漠やジャングル山岳地帯などを走る、冒険・耐久的要素の強いモータースポーツ)

元々はパリ(フランス)からダカール(セネガル)までのコースを競うレースでしたが、その時期から例年コースは常に変更され全く同じコースを走ることはありませんでした。

総距離約6000km〜10,000km前後の中で、リエゾン(移動区間)→SS(スペシャルステージ的なコース)の合計500km〜1000km近いコースの組み合わせを毎日繰り返すこと約2週間!

更に通常は休息地(野営地)にて行える部品交換などの整備が出来ない、「マラソンコース」というコースが最低1〜2回加わった全コースを走破するのが目的になる。

この為、特にマラソンコースに該当する場合は故障すれば修理もできず即リタイヤになる恐れから、こんな過酷な環境下でも車両を酷使できない状況も併せ持っているシビアなレース。

「完走した全てのものが勝者である」と定義づけられる程に、そのレース内容は厳しく実に半数が完走できれば多い方だと言います。

ヨーロッパからアフリカ大陸を目指すコースの時代が最も歴史があり、第1回1978年〜第29回2007年まで政治的問題から来るテロへの警戒などで中止になるまで続けられ、現在は開催国がアフリカから南米に移り「ダカール・ラリー」に名称が変わり、そして中東に移りました。

バイクも車も、このレースで成果を上げること即ち「過酷な環境下にも耐えれる」事を実証できるということで世界のメーカー達が常に凌ぎを削っています。

日本でも灼熱の中行われている伝統の耐久レース(鈴鹿8耐を紹介)

日本の夏の風物詩ともいえる、三重県鈴鹿市にある「鈴鹿サーキット」で行われる伝統のバイク8時間耐久レース「鈴鹿8耐」。

誰しもこのレースの名前を聞いたことがあると思います。

鈴鹿市の夏場の平均気温は30℃〜31℃、アスファルトの表面温度は60℃を越えます。

体感温度は40℃というこの真夏の灼熱の中を、「8時間」ライダーを交代しながら走り続ける過酷なレース。

日本を代表するレーサー「平忠彦」も参戦していたこの鈴鹿8耐、世界で活躍した有名なWGPライダー達も若かりし頃にここで活躍してその世界への切符をつかんでいたのです。

「レーシングライダー世界一決定戦」とも謳われた有名なレースで、レーサーだけでなくバイクそのものも日本の4大メーカーが威信をかけて常に競っている。

1980年に世界戦に昇格する前の国内レース当時はレギュレーションが緩かった為に、プライベーター達もこぞって本戦に出場していました。

メーカーの本格的なレーサー以外にも、市販車ベースを改造した車両が排気量問わず並走して競っていました。

プライベーターが知恵を絞った市販車カスタムが、メーカーの技術を駆使したレーサーを圧倒することもある夢のある時代でした。

バイク乗りにとっては、1年に1度のお祭りと言えるまさに「国内最大のビッグイベント」です。


いかがでしたか?後半はバイクレースの話で盛り上がってしまいましたが、バイクに乗れる最低気温と最高気温の検証はやはり乗り手次第の状況です。

しかし気温が低い時は凍結の恐れも出ますし、夏場は熱中症の恐れも出てきます。

無理をして乗ると事故につながりますので、気温の状況によっては運転を控えることも忘れないようにしましょう。

ライダーちゃん
暑すぎたり寒すぎたりするときは要注意!

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