空気圧調整、オイル交換、ブレーキパッドの確認などなど、安全にバイクに乗り続けるために確認しておいた方がいい項目は、いくつかあります。
その中でも今回は、メンテナンスの重要性が高いのに見落とされがちな、チェーンメンテナンスについて紹介していきたいと思います!
バイクのチェーン交換の効果は?
バイクのチェーン交換は、バイクのパワー(馬力)に大きく影響してきます。
極端な話ですが、後軸で20馬力出ているバイクがあったとします。
その車両にレーシングチェーンを付けた場合、約10%に当たる2馬力近く上がることもあるんです。
馬力を上げるためにエンジンをカスタムしたり、10万~20万円するマフラーをに変えたりすることはよくある話ですが、チェーンを変えるだけでもこのように大きな変化があります。
チェーンの交換は自分で出来るか?
オフロード車や低排気量クラスの車両なら、クリップ式のものを用いればペンチ一つあれば交換は可能ですが、カシメ式を自分で交換する場合は、難易度がぐんと上がります。
カシメ式の場合、古いチェーンを切り外すためにグラインダーで削ったり、別途特殊工具が必要になったり、調整の力加減も難しいため、必ず経験者と一緒に行うか、寄り添ってくれるバイクショップの方と実施することをお勧めします。
チェーンの種類・値段
チェーンの種類としては2つに分けて、シールチェーンとノンシールチェーンがあります!
読んで字のごとくシール有りかシール無しかの2種類なのですが、値段だけでいうとシールチェーンの方が高価です。
ただ値段だけで考えるのはNGで、自分の使用用途によってメリット・デメリットを考えて選ぶことが大切です!
チェーンの選び方
まずは先ほど出てきた「シールチェーン」と「ノンシールチェーン」について詳しく説明します。
シールチェーンというのはチェーンの摩耗を防止するためにチェーンのピンとブッシュの間にグリスを注入してシール(ゴム)で栓をする加工の加えられたチェーンのことをいいます。
その加工がないチェーンのことをノンシールチェーンといいます。
シールチェーンのメリット
・高寿命
前述の通りチェーンの摩耗を抑えるためのグリスが注入されているため、ノンシールチェーンに比べチェーンにの摩耗が少なく高寿命であることがメリットです。
・メンテナンス頻度が少なくて済む
ノンシールチェーンに比べ、チェーンルブの塗布する頻度やチェーン調整する頻度が少なくて済みます。*メンテナンスフリーではないので注意!!
シールチェーンのデメリット
・高価
今ではレース用車両でもほとんどのものがシールチェーンを使われているのが現状ですが、デメリットを上げるとすれば値段です!
ノンシールチェーンに比べ追加加工がされている分値段は少し高めです。
ただ、メンテナンス頻度や交換頻度が少なくなるので初期投資をすれば後々のコストは少なくなる傾向になると思います。
・フリクションロスの多さ・
今のシールチェーンは性能がよくなっていることと、ストリートユーザーではそこまで感じることはないと思いますが、ノンシールチェーンに比べ重量が重く、動きが少し硬めです。
そのことから若干ではありますが、ロスはノンシールチェーンに比べあるということが言えます。
ノンシールチェーンのメリット
次にノンシールチェーンのメリットとデメリットです。
・値段が安価
一流メーカーのチェーンでも2000円程度から購入することが可能です!同じサイズのシールチェーンでは倍以上の値段になってしまうのでこの安さは魅力的でしょう。
・フリクションロスが少ない
先ほどのシールチェーンとは反対に、純粋なチェーンのみなので軽くフリクションロスが少ないのが特徴です。あえてこだわってノンシールチェーンを使う人もいるほどです!
ノンシールチェーンのデメリット
メンテナンス頻度が多いことです。
ノンシールチェーンでは走行事に注油することが求められます。
チェーン自体にグリスなどがついているわけではないので、走行後飛びきってしまった油分を補給する必要があります。
油膜切れからチェーン自体の摩耗量が増え交換頻度も多少増えてしまうことがデメリットとしてあげられます。
交換に必要な道具
クリップ式ならラジペンもしくは普通のペンチのみで可能!
チェーン調整をするために車種ごとにほかの工具も必要ですが、交換のみならペンチだけで大丈夫です。
カシメ式ならグラインダー、カシメ工具が必要です。
👆クリックで商品を見る👆 |
👆クリックで商品を見る👆 |
一度工具をそろえてしまえば次回からも使えるのですが、安くない工具ですので少し躊躇されると思います。
交換方法
チェーンの交換の交換方法をクリップ式とカシメ式で見ていきましょう。
クリップ式
まずは車両についているチェーンを外すのにクリップを外し、ピンを抜くと、チェーンの結合が外れますので簡単に外すことができます。
取付は逆手順で行うだけですが、回転方向とクリップの合口の向きを間違えないように注意しましょう!
逆向きにつけると走り始めてすぐ簡単にチェーンが外れ、速度によっては大事故につながります。
カシメ式
まずチェーンのピンの頭をグラインダーで削り落とします。結構な音と、火花が出ますので近隣の環境に注意してください。
ピンの頭が落とせたら外すから取付まではクリップ式と一緒です。
最後ピンをカシメるときに特殊工具を用いてピンをカシメますが、力加減が難しいです。弱いとチェーンが外れますし、強すぎるとチェーンを壊すことになります。
ですので初めてやるかた不慣れな方は経験者と一緒に交換することをお勧めします。
お店で交換してもらう際の費用
チェーンの交換費用ですがチェーン代金+工賃3000~。チェーン調整のみだとおおよそ1000円程度。それぞれ20~30分程度の作業時間となります。
チェーンを長持ちさせる為に
チェーンを長持ちさせるためにはとにかくメンテナンスが大切です!
チェーンオイルのこまめな注油、清掃はもちろんのこと、一番忘れがちなのは弛みの調整です!
緩すぎると走行中チェーンが外れ、チェーン交換だけではなく最悪外れたチェーンがクランクケースにあたりエンジンまで破壊することになってしまいます。
逆に張りすぎは、チェーンとスプロケにテンションがかかりすぎて両方の摩耗を早めます。極度に張りすぎるとそれもチェーンが切れることにつながりますので調整後は確実に点検しましょう。
最後に
日頃から行うバイクのメンテナンスのなかで、チェーンのメンテナンスは特に大切です。
走行性能はもちろん、安全性能を大きく左右する部分でもあるので、必ず半年に一回はメンテナンスを行うようにしましょう。