ライダーちゃん
日常の移動手段や通勤通学、仕事やツーリングと、何かと大活躍する原付バイク。

原付バイクの多くは比較的大きめの収納スペースがありますが、入りきらない荷物を荷台に積むこともあるのではないでしょうか。

でも荷物が荷台からはみ出し過ぎてしまうと、道路交通法違反になってしまうのです。

今回は、原付の荷台からはみ出してもいい長さについて説明していきます。

荷台のサイズや荷物の積み方の注意点、スクーターのフットスペースについても合わせてご紹介しますので、参考にしてください。

原付の荷台ではみ出しいい長さ

原付の荷台からはみ出してもいい長さは、道路交通法で定められています。

オーバーすると違反になるため、しっかり覚えておくと安心ですよ。

ここでは荷台からはみ出していい長さ、そして荷台(キャリア)自体のサイズ制限についてご紹介します。

原付の荷台からはみ出していい長さは?

原付に積める積載物は道路交通法施行令により、

  • 長さは乗車装置または積載装置から30cm以内
  • 幅は乗車装置または積載装置から30cm以内
  • 高さは地上(タイヤの接地面)から2m以内

と定められています。

乗車装置というのは、原付でいうとシートやステップの部分。

積載装置とは荷台=キャリア部分を指します。

つまりシートやキャリア部分からはみ出していい長さは30cmまでです。

ここで注意したいのは幅の部分。

左右合わせて30cmですが、片側が15cm以上はみ出すとNGです。例えば右に10cm、左に20cmというような積み方はできません。

左右それぞれ15cm以内になるように、バランスよく積むのがコツです。

また、釣り竿のような長いものを積む場合は、斜めにしないと収まらないことがあります。

斜めに積む場合は、ハンドル幅をオーバーするとNGです。

原付で釣りに行くなら、ハンドル幅以内に収まるサイズの釣り竿を選ぶとよいでしょう。

原付の荷台(積載装置)のサイズやケース装着にも制限がある?

長さや幅は原付の積載装置から30cm以内と定められていますが、積載装置自体のサイズに制限はあるのでしょうか。

積載装置とは原付の荷台=キャリア部分を指します。

純正のキャリアであればサイズを気にすることはありませんよね。

ここではキャリアを交換した場合や、キャリアにケースを装着した場合の制限について説明します。

キャリアを交換した場合

もしも純正のキャリアが小さすぎた場合、大きいキャリアと交換することがあるかもしれません。

キャリアのサイズは車検証に記載されている数値内、あるいは、長さ±3cm、幅±2cm、高さ±4cm以内に収めればOKです。

それ以上のサイズになると構造変更の手続きが必要になります。

ただし、キャリアは工具を使って着脱できることが条件であり、溶接してしまうのはNGなのでご注意ください。

キャリアにケースを装着した場合

原付のキャリアに、大きなトップケースやパニアケースを装着しているライダーさんも多いですよね。

どう見ても積載物の長さ・幅がオーバーしているビッグサイズのケースもありますが、この場合は違反にはなりません。

トップケースやパニアケースなどを装着すると、積載物ではなく積載装置として扱われるからです。

キャリアと同様に、工具などで取り外せるケースであれば違反になりませんよ。

原付の荷台からはみ出し過ぎると?

原付に積んだ荷物が荷台からはみ出し過ぎていると、

  • 積載物大きさ制限超過違反

に該当します。

この場合の違反点数は1点、反則金は5000円です。

さらに、荷物がはみ出したうえ、しっかり固定しないまま走行すると、

  • 転落等防止措置義務違反

に該当します。

もしも走行中に荷台から荷物が落下した場合や、落とした荷物によって実際に他の車やバイクなどに危険を及ぼした場合は、

  • 転落積載物等危険防止措置義務違反

に該当し、どちらも違反点数1点、反則金は5000円。

原付の荷台に荷物を積むときは、はみ出しの長さや幅だけでなく、落下しないようにしっかり固定することが大切です。

原付のフットスペースのはみ出しは?

スクーターのフットスペースに荷物をはみ出してのせている方をときどき見かけますが、違反にならないのでしょうか。

結論からいうと、フットスペースに荷物を置いて走行するのは違反にあたります。

そもそもフットスペースは荷台(積載装置)ではないため、荷物がはみ出していなくてもNGなのです。

フットスペースに荷物を積んで走行すると、

・安全運転義務違反(違反点数2点、反則金6000円)

に該当して捕まる可能性が高いです。

また荷物がはみ出していると、

  • 積載物大きさ制限超過違反

荷物をしっかり固定していないと、

  • 転落等防止措置義務違反や転落積載物等危険防止措置義務違反

に該当します。

フットスペースは足をおくスペースなので、基本的に荷物を積むのはNGです。

もしも緊急時などやむを得ずフットスペースに荷物を積む場合は、左右それぞれ15cm以上はみ出さないようにし、荷物が落下しないようにロープなどでしっかり固定することをおすすめします。

原付の荷台からはみ出して積む場合の注意点

原付の荷台からはみ出して荷物を積む場合、しっかり固定して長さや幅にだけに注意すればよいというわけではありません。

原付の荷台に荷物を積む場合の注意点を説明します。

原付の積載重量制限にも注意

原付に積める積載物の最大重量は30kgまでです。

排気量51㏄以上のバイクは60kgまでなので半分ですね。

積載物の長さや幅、高さ、積載方法についての制限は同じですが、重さだけ異なっているのでご注意ください。

安全性を確保して荷物を積む必要がある

原付の荷台から荷物をはみ出して積む場合は、安全に走行できるようにしなければいけません。

道路交通法によると、

  • 運転中の視野が悪くなる
  • ミラーで後方確認できない
  • ハンドル操作に支障をきたす
  • 安定した走行ができない
  • ナンバーが隠れる
  • ウィンカーやテールランプなどの灯火類が隠れる

このような積み方を禁止しています。

原付の荷台に荷物を積む場合は、はみ出しの長さや重さの制限を守り、安全に走行できる積み方を心がけてくださいね。


今回は原付の荷台からはみ出してもいい長さや、荷物を積むときの注意点などをご紹介しました。

原付に荷物を積む場合は、

  • 長さは乗車装置または積載装置から30cmまでOK
  • 幅は乗車装置または積載装置から左右それぞれ15cmまでの合計30cmまでOK
  • 積載物の重量は30kgまでOK
  • フットスペースに荷物を置くのは基本的にNG

ライダーちゃん
原付の荷台に荷物を積むには、違反にならないはみ出し方や、安全に走行できる積み方を覚えておくことをおすすめします。

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