最近の車はハイブリッド、エコカー、低燃費と歌われるものが増えてきていますが、バイクはどちらかというと趣味性の強いイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか?

そんな中でも通勤通学に便利な原付。「実際のところ維持費や月々のガソリン代ってどうなの?」と思われる方も多いと思います。

もちろん車に比べて雨風、事故に対する懸念はあると思いますが、今回は燃費を中心にお話ししますので、少しでも原付に魅力を感じていただければと思います。

(原付=50ccでお話していきます)

記事の更新情報

※2023年7月4日に最新情報を更新しました。

原付で燃費のいい速度

画像引用:モータークラブ

原付で最も燃費が良い速度は制限速度の時速30km前後です!

もちろん制限速度を超えてはいけませんが、製造しているメーカーも時速30kmで走ることを前提に開発を進めます。

実際は時速60kmで走ると一番燃費と性能がいいなどという非効率な開発はしていません。

なので実際に加減速なく時速30kmの定速で走り続けることが一番燃費がいい走りになってきます。

原付のカタログ値とは

原付に限らず世の中に出ている車、バイクには一般的にカタログ値と呼ばれるメーカーが公証している燃費の数値が存在します。

ここではバイクに設定されている2つのカタログ数値の紹介をします。

定地走行燃費

定地走行燃費とは、昔のカタログから使用されている最もポピュラーな数値で、平坦な直線の舗装路を時速60km(原付は30km)で走行し続けた場合の燃費の数値のことです。

この測定方法の燃費の数値はほぼ限界に近い燃費の数値であり、実際購入してご自身で燃費計測されるとはるかに及ばない数値であります。

(実際の道路ではアップダウン、加減速、信号での停車もありますので、その分定地走行燃費より燃費が落ちてしまいます。)

WMTCモード値

このWMTCモード値は比較的最近設定された計測方法となります。

シャーシダイナモ(計測台)上で発進、加速、停止のパターンを取り入れて走り、排ガスのデータから算出される使用実態の数値に近いものになります。

なので先ほどの定地走行燃費より数値は悪いですが、実際の使用時ではこのWMTCの数値が実燃費に近い数値になります。

ただ実際の走行を想定してプログラミングされたパターンで測定されていますので、通勤の渋滞ばかり走っていると燃費は数値より悪くなりますし、逆に空いているバイパス道路などを定速で走り続けられる環境であれば、このWMTCモード値より良い燃費が計測できることもあります。

燃費のいいギア数とエンジンの回転数とは

もしお乗りの原付がミッション車であれば、できるだけ高いギアで走ったほうが燃費がいいです。

低いギアだと、アクセルのオンオフでの加減速も大きく出ますし急の付く操作につながりやすいのですが、高いギアだとミッションの構造上、加速していくよりも巡行していくことに向いているので速度に波が生まれず安定した走行=燃費がいい走行につながります。

あまり原付にタコメーターと呼ばれるエンジンの回転計がついている車両は少ないですが、もしついているのであればレッドゾーン付近までシフトアップを引っ張るのは燃費上NGです。

エンジンを回せば回すほど小さいエンジンですので、顕著に燃費に対して影響が出ます。

車両によって適正な回転数は異なってきますので、高いギアで低い回転数!これを心がけましょう。

2ストと4ストの燃費の違い

燃費がいいのは4スト!

走りがいいのは2スト!

この覚え方でいいと思います(笑)

バイク・車はガソリンからエンジンの中で

  1. 吸入
  2. 圧縮
  3. 燃焼
  4. 排気

という4の工程でエネルギーを得ています。

4ストロークエンジンは、ピストンが

  1. 上→下(吸入)
  2. 下→上(圧縮)
  3. 上→下(燃焼)
  4. 下→上(排気)

という4ストローク(行程)で一連の動作を終えるのに対し、2ストローク車両ではエンジンの設計上から、ピストンの上下運動が4ストロークが2往復に対し2ストロークでは半分の1往復で完了してしまうのです!

なので同じ量の燃料を用いても得られるパワーは単純に2ストローク車が倍という計算になりますが、燃料消費も倍になりますので、単純計算2ストローク車のほうが燃費は半分になるという計算が出来上がります。

なので最初に挙げた通り、燃費は4スト、パワーは2ストになります。

燃費が悪くなる原因と対策

燃費が悪くなる原因を3つに分けて、それぞれ対策を解説します。

急がつく操作をしてしまう。

バイクでも車でも、急加速、急発進は燃費を悪くする最大の原因です。

重たい車両を0からスタートさせるために使用する力は思っているよりはるかに強い力が必要です。

そこでガバっとアクセルを開けるとよりただでさえ燃料を消費せざる負えない場面で、より無駄に燃料を消費することにつながります。

大きな荷物を積む

普段から後ろに鞄を積んだりサイドバックを付けていると、重さはもちろんですが、忘れられがちな風の抵抗も燃費悪化の手助けになってしまいます。

車と違い荷物を積めば積むほどバイクは風を受ける面積が増えます。

風の抵抗によって燃費が悪くなることと、軽い原付では風の影響を受けやすいので転倒のリスクも上がります。

過積載には気を付けましょう!

エンジンの回転数を上げすぎる

前項でも述べましたが、燃費走行するうえでは高いギア、低い回転が原則です。時速30kmまでゆっくり加速したらギアを上げてクルージングを意識しましょう!


今回の記事を要約しますと、

  • 急の付く操作はしない
  • 荷物は最小限
  • ギアは高く、回転数は低く

になります。

おまけで、エンジンの抵抗(フリクション)を少なくするためにこまめなオイル交換も大切です!

バイク屋さんに相談していつもより少し粘度の低いオイルに交換するのも良いかもしれません!

今回は原付の燃費について触れていきました。

毎月のガソリン代が半分になれば家計にもかなり優しいのではないのでしょうか?

エコな時代の通勤に原付はいかがでしょうか?

皆さんのバイクライフが快適で素敵なものになりますように

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