原付界の大人気アメリカン「マグナ50」、街中でもよく見かけますし、かっこいいですよね。
原付免許で乗れるアメリカンバイクとして確固たる地位を築いた「マグナ50」ですが、やはり原付は原付・・・パワー不足を感じることもしばしば。
そんな時に真っ先に思いつくのが「ボアアップ」ですが、これってボアアップしたら届出しないといけないの?申請しなくてもボアアップは見た目で分からないのでは?
という人が居たら困るので、その辺りのお話と、実際にボアアップのやり方やかかる費用などについても今回の記事でご説明していきます!
マグナ50をボアアップしたらばれる?

画像引用:バイクメンテナンス・カスタム専門店
R5 FACTORY
マグナ50をボアアップした場合に、バレるか否かという点については「バレる」と言えます。
これは「いつか」という前置きが付きますが、例えば基本的にシリンダー部分には排気量を示す刻印があります。市販のボアアップキットなどを使用した場合は見る人が見れば「バレる」のです。
他にも音など人により気付く点はありますので、素人的には気付かれないと思っても、いざ事故などで警察や保険のアジャスターさんというプロが動くと簡単にバレてしまいます。
また自分で純正のシリンダーを加工したりできるレベルの人は、それだけの知識があるので逆に申請しないデメリットを考えて申請します。
ボブアップがバレたらどうなる?
ボアアップがバレた場合、基本的には「無免許運転」となります。
これは原付免許しか持たない、または普通自動車免許しか持たない場合になりますが、50ccを超えるバイクに乗るには「小型2輪」以上の免許が必要になります。
それ以下のものは全て持っていても関係なく「無免許運転」です。
(行政罰は加点25点、刑事罰3年以下の懲役または50万円以下の罰金)
また、原付1種(50cc)と原付2種(51cc〜125cc)では課税される金額も違いますので、故意による脱税とみなされればそれ相応の罰も併せて受けることになります。
他、事故の場合は任意保険の契約が排気量指定の場合は虚偽契約として保険もおりません。
「百害あって一利無し」と言える状況ですので、知識のある人ほど登録変更申請するのです。
ボアアップする為に用意するもの
ボアアップに必要なものは以下のようなものになります。
ボブアップの為に用意するもの |
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ボアアップキット(市販のもの) |
スパナ・レンチ類 |
ドライバー類 |
ハンマー(プラスチックハンマー) |
廃油受けなどオイル交換用品一式 |
ガスケットグリス |
パーツクリーナー |
プラグなどの消耗品(交換する場合) |
主だったものは基本工具で行えると思います。
トルクレンチは必ず購入してください。サービスマニュアルにある規定値に合った締め付けトルクでの作業が必要になります。
また、オークションなどで中華系商品では不足する備品があるなどのお話もあります。
届いたキットの中身を必ず確認し、何か足りなければ必要に合わせてご用意ください。
※腰下や駆動系まで手を入れる場合はそれに合わせた特殊工具も別途必要になってきます。
ボアアップの仕方
ボアアップの手順について、ここでは一般的な専用キットで行うと仮定してお話しします。
最初に外装及びキャブなどを外し、必要であればエンジンを降ろした状態にします。
- まずはエンジンのシリンダー部分(腰上)とクランク側(腰下)の分離を行います
- キットのピストンを組みつけ、シリンダー部分を交換
- ヘッド周り、キャブなどを組みつけ完了です
ボアアップとは単純に「シリンダー内のボア容積を広げ、それに見合う大きなピストンに交換する」だけです。
ボアアップキットなど既に車種別に規格されている商品ですと単純に交換するだけで済みます。
【キットを使用しない場合】
外したシリンダーの内径を削る作業からとなりますが、これは素人には難しいので割愛いたします。
ボアアップが終わったら(役所への申請など)
ボアアップキット後は必ずお住まいの市町村の役場内「税務課」で変更申請をしてください。
必要なもの
- ナンバー
- 認印
- 排気量変更証明(ボアアップキットなどでしたら一緒に同梱されています)
※証明書が同梱されていない場合はキットの購入領収書でも可
専用の書類に必要事項を記入し、ナンバーや必要書類とともに提出します。簡単な質疑応答がある場合もありますが難しくはありません。
ショップに頼む際の費用
ボアアップ工賃については、どこまでやるかによって大きく変わってきます。
シリンダー部分(腰上)だけを交換する場合
エンジン脱着と腰上の分離(割り作業)工賃を合わせて約30,000円くらいから
クランク周り(腰下)まで完全にフォローする場合
完全にフォローしようと思うと、エンジン内部だけでなく、駆動系のクラッチなどにも手を入れなくてはならないので工賃だけで費用はかなりかかります。
※各別途部品代がかかります
どこまでやるかはしっかりと目的に合わせ、予め検討しておきましょう。

ボアアップのデメリット
ボアアップにより排気量が変わると出るデメリット
- 税金が変わる
- 燃費が変わる
- 対象の保険も変わる
- 各部負担から故障が増える
※排気量変更申請で「2人乗り」はできませんので、お間違いなく。
最後にボアアップした際に「申告しなかった場合」のことをもう一度復習しておきましょう。
- 無申告の場合
- 事故を起こすと保険が効かない
- 無免許運転になる(罰金や罰則)
- 脱税にあたる場合も
- 基本は「原付1種」のルールのまま(30km走行、二段階右折)
絶対にバレないと仮定したとしても、せっかくボアアップしたところで「原付1種の範囲」を超えないのであれば全く意味の無い話です。
その反面、何かあった時のリスクは相当なものになります。
バレるバレないという概念のもとに行動を判断すると、ボアアップに限らず別なところでもトラブルに繋がりかねません。
沢山の一般の人達と共有する公共の道路を走る以上は、最低限のモラルを持って決められたルールはきちんと守りましょう。
また免許は「小型2輪」以上が必要で、排気量変更は構造変更では無いので「二人乗りはできない」のをお間違いなきようお願いします!
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