ブレーキ引きずりの症状が出た、または出た時に原因と対処法を知りたい!
「自分でできるのか?」 「お店に頼んだ方が良いのか?」 「その費用は幾らぐらいかかるのか?」
大丈夫です、全部お答えいていきます!
バイクのブレーキには 「ディスクブレーキ」 と 「ドラムブレーキ」 という種類がありますので、まずは自分のバイクがそのどちらになるのか確認しておいてください。(※前後で違う場合もあります)
バイクの重要な 「止まる」 の働きが不完全なままだと大きな事故に繋がりかねません。
ブレーキの引きずりを感じたら勿論ですが、些細なことでも「ブレーキ」に不安を感じたらすぐに点検をしていきましょう!
※2023年8月5日に最新情報を更新しました。
ブレーキ引きずりの応急処置

画像引用:モモンハン日記
ブレーキ引きずりの程度によりますが、軽度の場合はそのまま走行してバイク屋さんなどに持ち込みましょう。
【走行に支障をきたす場合】
ブレーキキャリパーをタオルを当てたハンマーで叩いてみて、固着が緩まないか試してダメならキャリパーを外し、ブレーキパッドを装着したままピストンを押し込む作業になります。
この時に、タオルなどを当ててブレーキパッドが傷つかないように気をつけてください。
ドラムブレーキの場合は、その場で分解するわけにもいかない為に、ブレーキワイヤーに注油して様子を見てみる他ありませんので、異常を感じたら早めに処置をしましょう。
ブレーキ周りの整備は処置が不適当ですと、走行しだしてから止まれなくなることもあります。
充分に気をつけて、応急後に走行する際は「止まらないかもしれない」という危機感を持って低速運転を心がけ、バイク屋さんなどに向かってください。
応急処置でも走行できない場合で自信がない時は、JAFやバイク屋さんに来てもらうようにしましょう。
ブレーキが引きずる原因
ブレーキの引きずりの原因はいくつかの要因があります。
- ブレーキパッドの摩耗
- ピストンの固着
- ディスクローターの歪み
- ブレーキワイヤーの錆などによる固着
ブレーキパッドの偏摩耗などによりうまくピストンが戻れず接触したままになっている、または古いくなったブレーキフルードに停滞した金属カスなどがピストン側で蓄積され、押し出したピストンが戻れなくなる状況もあります。
ディスクブレーキ車の場合はディスクの歪み、ドラムブレーキの場合はワイヤーの固着など原因は様々です。
引きずったまま走っても大丈夫なのか
引きずったまま走行するとペーパーロック現象を引き起こし危険です。
ペーパーロック現象とは、常にブレーキをかけた状態で走行することにより、摩擦により徐々にブレーキが効かなくなり、最終的には全く効かなくなってしまいます。
修理方法
修理方法はブレーキの分解・清掃・部品交換となります。
油圧ブレーキの場合は、ブレーキフルードの交換と同時にエア抜きを忘れずに行ってください。
応急でも述べたように、車両からブレーキキャリパーを外してブレーキパッドの残量やピストンの動きを確認してください。
また、ディスクの歪みの有無も目視でできる範囲でしっかりチェックしましょう。
突出したピストンをウエスなどで綺麗に拭いて、ゴミやオイルカスで詰まらないようにしておきましょう。
ここまでの清掃でまだ固着が緩まない場合は分解しての部品交換になりますので、ショップに相談することをお勧めします。
【ドラムブレーキの場合】
ブレーキ部分を分解し、ホイールシリンダーが正常に作動しているか、またパッドのライニング(当たり面)とブレーキドラムの部分に異物が詰まっていないかを確認してください。
構造としてはパッドを広げて押しつける形での制動になりますので、シリンダーが正常に作動していない、またはスプリングが外れていたり折れていたりと目視で見える範囲で異常があると思われますが、基本的にこの部分の部品交換となります。
またブレーキワイヤー自体が錆で固着していないかも確認し、注油でも正しく機能しない場合は交換となります。
ショップへの症状の伝え方
ショップへの症状の伝え方は以下の点を伝えてみてください。
- いつから
- どのような状況のときに
前後どちらのブレーキの効きが悪くなり出した、または症状を感じるようになった時期がわかればその詳細を伝えてください。
また、自分で清掃作業をした場合はその内容と、油漏れなどを確認して拭き取った場合などは依頼の時点で漏れていなくともそのことも告げておいてください。
修理費用
ブレーキに関する修理費用は以下のような目安になります。
- ブレーキパッドは車両や性能により異なりますが1,000円前後から
- グリス類は300円前後から
項目 | 費用目安 |
---|---|
ブレーキオイル(フルード)交換 | 1,500円〜 |
ブレーキパッド交換 | 1,500円〜4,000円〜+部品代 |
ブレーキシュー交換(ドラム | 2,500円〜4,000円+部品代 |
ブレーキホース交換 | 4,000円〜+部品代 |
マスターシリンダー交換 | 4,000円〜+部品代 |
キャリパーオーバーホール | 6,500円〜部品代 |
主だったものは以上のようになりますが、特殊な車両などで脱着に時間を要す場合などはその時間工賃がかかる恐れもあります。
事前にバイク屋さんに確認しておきましょう。
運動エネルギーを熱エネルギーに変える摩擦の力(抵抗力)でバイクをしっかり止めて安全を守る「ブレーキ」。
ちなみに現在の最も大きなブレーキはタイヤサイズで直径3m建設現場の重ダンプのブレーキ装置で重さが120kgもあるそうです!バイク用は600g〜程度なのでその大きさが伺えます。
しかし自動運転でもない限り、どんなに大きく制動力の高いブレーキ装置でも操作するのはあくまでも自分達人間の判断ですので、日頃からきちんと整備して正しい判断で対応できるようにしておきましょう。
まずスピードを控えることが最前提ですが自分を守り、周りの人たちの安全も守るのが「ブレーキ」という装置です。

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