「バイクに乗る時に必要なのはヘルメットであって、プロテクターまで必要ないでしょ?」
事故にあったり転倒して大けがをした経験が1度もないライダーさんなら、そう考えるかもしれませんね。
でも、ヘルメットさえかぶっていれば、頭さえ守れていれば安全と言い切れるのでしょうか?
今回は、バイクに乗る時にプロテクターは必要なのか、どんなプロテクターがあるのかなどをご紹介していきます。
バイクのプロテクターは必要?
プロテクターは必要です。
バイクのプロテクターは、万が一の事故に備えて着用することで安全性を高めるアイテムです。
ここではプロテクターの必要性について詳しくご説明していきます。
バイクのプロテクターの必要性
バイクに乗る時には、ヘルメットをかぶることが義務付けられています。
しかし、ヘルメットで守っていない部分についての安全性はどうでしょうか。
いくらライダーさんが十分に注意して運転していても、もらい事故に遭う可能性だってありますよね。
プロテクターは義務付けられているわけではありませんが、バイクはケガをするリスクの高い乗り物です。
万が一の事故や転倒に備えるには、プロテクターの必要性はかなり高いと言えます。
バイクの事故で致命傷になるのはどこ?
バイクで事故に遭った場合、体のどの部位が致命傷になるかを見ていきましょう。
警察庁のデータでは多い順に、
- 頭部
- 胸部
- 全損
となっており、胸を強く打った場合も致命傷になることがわかります。
さらに、バイク事故における損傷部位は、
- 頭部 約48%
- 胸部 約30%
- 腹部 約8%
であり、ヘルメットで守っているはずの頭だけでなく、胸部や腹部も損傷するとわかります。
ちなみに、ヘルメットをかぶっていても事故の衝撃で脱落することが多いそうです。
どんなに短い距離でも、ヘルメットの顎ひもはしっかり締める、フルフェイスヘルメットをかぶるなどの予防策をとるといいでしょう。
また、バイクの死亡事故では、
- Uターンした時に車と接触して胸部を強打する
- トラックなどの死角に入り、車の左折時にバイクごと跳ね飛ばされて胸部を強打する
- 車と正面衝突して飛ばされて、バイクと建物などに胸部がはさまる
- 後ろから車に追突され、前方に飛ばされて胸部を強打する
というケースが多いようです。
このように、バイクの事故で頭以外の部位を強打しても致命傷になるため、ヘルメットだけでなくプロテクターの着用が必要と言えるでしょう。
バイクのプロテクターをつけないワケは?
事故に遭ったことがないライダーさんでも、バイクに乗ると体はむき出しであり大変危険ということはお分かりのはず。
しかし警察庁のデータによると、実際にプロテクターを付けているライダーさんはほんの1割以下。
プロテクターを使わないのは、
- いちいちプロテクターを着用するのは面倒
- プロテクターをつけると暑苦しそうだしカッコ悪い
- プロテクターを買う余裕がない
- 自分は事故らないと思っている
- プロテクターの存在を知らない
というのが理由なのだそうです。
気持ちは分かりますが安全性の面では不十分なので、プロテクター着用の検討をおすすめします。
最も必要なバイクのプロテクターは?
安全性を高めるならプロテクターを着用するのがベターですが、バイクに乗るたびに頭部以外の部位すべてにプロテクターをつけるのは大変かもしれませんね。
そんな場合はせめて致命傷になりやすい部位を保護するプロテクターだけでも着用するといいでしょう。
バイク用胸部プロテクターの必要性
すでにご説明したように、バイク事故での致命傷になりやすいのは頭部だけでなく、胸部も含まれます。
たとえ即死事故にならなかったとしても、胸部を強打することで肋骨骨折→骨が内臓に突き刺さって内臓損傷、と重傷を負う可能性があり、結果として死亡事故になることも。
ハンドルやタンク、車や建物などに胸を強打したことが原因で死亡することもあるということです。
頭をヘルメットで守るなら、胸部はプロテクターで守りましょう。
胸部以外のプロテクターの必要性は?
バイク事故で損傷しやすいのは、頭部、胸部、腹部。でも、背中や手足を強打することもあります。
背中のプロテクターの必要性
背中・腰を強打すると脊髄損傷の可能性が高く、後遺症が残ったり、最悪の場合半身不随になってしまうことも。
死亡事故につながる可能性は胸部ほど高くはありませんが、背中の強打は体に大きなダメージを与えることが多いのです。
せっかくバイクの免許を取って、これからバイク生活を楽しめるはずだったのに・・・と後悔しないためにも、背中(脊髄)を守る脊髄パットなどのプロテクターも検討してみるといいでしょう。
腕・脚のプロテクターの必要性
バイクで転倒すると腕や脚にもケガをする可能性が高いですよね。
胸部や腹部と違って致命傷になりにくく、背中のように後遺症が残るという部位ではありません。
速度にもよりますが、痛い思いをすることに変わりはありません。
肘や膝が地面にこすられると、肉なんて大根おろしのように簡単にそげてしまいますから。
状況に合わせてプロテクターを着用
胸部・背中、さらに腕や脚にもプロテクターを着用するのがおすすめですが、そこまでフル装備でバイクに乗るのは抵抗があるかもしれません。
また腕や脚にプロテクターをつけると、慣れないうちはやや動きにくく感じるという問題もあります。
バイク乗りに必要なプロテクターの種類
バイクに乗るうえでの安全性を高めるプロテクターは、装着部位ごとに次のような種類があります。
バイクに乗る頻度やシチュエーションに合わせて、適切なプロテクターを選んでみてくださいね。
胸部プロテクター
バイク事故で致命傷となりやすい胸部をガードするプロテクターです。
軽いタイプが多く、着用しても肩が凝ったりしませんよ。バイクウェアへの着脱が簡単なものが多いのが特徴です。
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脊椎プロテクター・脊椎パット
強打すると後遺症などが出やすい背中をガードするプロテクターです。
胸部も同時にガードできるベスト式やジャケット式などもあります。
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ニーガード・二―シンガード(膝下用プロテクター)
膝から膝下(脛)をガードするプロテクターです。
体に触れる側はクッション性のある素材を使用してあるので、着用しても違和感はありません。
また膝・膝下部分は分かれているため、膝の曲げ伸ばしも楽にできます。
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エルボガード(肘周りのプロテクター)
様々なスポーツで使われている、肘周りをガードするプロテクターです。フィット感重視のソフトタイプと、がっちりガードするハードタイプがあります。
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バイク用のプロテクターは、
- 致命傷になりやすい胸部の保護
- 強打で後遺症を残しやすい脊椎の保護
- 腕や脚の保護
のために必要性が高いといえます。
全身をプロテクターでがっちりガードするのはちょっと面倒かもしれませんが、いつどこで事故に遭うかわかりませんよね。